ネイティブ広告とはWeb上に表示される広告の一種であり、様々な種類が存在します。
この記事では、ネイティブ広告について具体例を交えて紹介していきます。これを知っておけば、効果的なWeb集客などの知識が身につくはずです。
また集客方法として有名な「ステマ」との違いについても説明するので、両方を学んでより見識を深めておきましょう。
目次
ネイティブ広告とは
ネイティブ広告とは、サイトのコンテンツ内に設置されている広告のことを指します。
例えば、Twitter・FacebookといったSNSのタイムライン上の投稿に表示されている広告や、キュレーションサイトに並ぶ広告がこれに該当します。ネットを使っているのであれば、一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。
ネイティブ広告は違和感なく設置されているため、読み手にストレスを感じさせず、自然な形でCVに繋げられるのが最大のメリットとなっています。
ネイティブ広告の種類と具体例
ネイティブ広告には様々な種類があります。
Webマーケティングを進めていくうえで、コンテンツに合った広告選びは重要なポイントです。そこで、下記にて6種類存在するネイティブ広告のタイプについて詳しく解説していきます。
「自社のコンテンツに合うタイプはどれであるか」という観点をもとに、ぜひ参考にしてみてください。
- インフィード型
- ペイドサーチ型
- レコメンドウィジェット型
- プロモートリスティング型
- ネイティブ要素を持つインアド型
- カスタム型
インフィード型
インフィード型は、ネイティブ広告の中で最もオーソドックスなタイプです。上記で説明したSNS広告がこれに該当します。
設置されている広告によっては、広告とコンテンツとの見分けがつきづらいのが特徴です。なぜなら、YouTubeのおすすめ欄やFacebookのタイムラインなどにある通常のコンテンツと横並びに設置されているからです。
それらは3つのフィードによって異なり、下記のように分類されています。
- コンテンツフィード:ニュースサイトの記事一覧に設置
- ソーシャルフィード:SNSのタイムラインなどに設置
- プロダクトフィード:物販サイトや口コミサイトに設置
広告とコンテンツの見分け方は簡単です。広告であれば、左上、または右上に「広告」または「プロモーション」と表示されています。一度、注意してご覧になってみてください。
ペイドサーチ型
出典:引用:ANAGRAMS
ペイドサーチ型は、GoogleやYahooなどで検索をかけた際、検索結果とともに表示されるテキスト型の広告です。リスティング広告とも呼ばれています。
Googleの場合、自然検索結果の上と最下部に表示されるのが一般的です。ユーザーが検索したワードによって表示される広告が変わるので、ニーズに合った広告を表示できれば、多くの顧客を獲得することが期待できます。
ペイドサーチ型では、「どのようなワードと連動して広告を設置するか」によって広告から得られる収入が変動するため、それに伴い費用も上下します。基本的には得られる成果が高いと見込まれているワードほど、広告の出稿が高値になるという仕組みです。
レコメンドウィジェット型
レコメンドウィジェット型は、記事を最後まで読んだ際に出てくる「関連記事」「あなたにおすすめの記事」などの中に設置されている広告タイプを指します。
最下部に設置されているため、コンテンツに訪れたユーザーの滞在率が低いと誘導に繋がらず、成果はあまり見込めません。
しかし、コンテンツを最後まで見て、広告から誘導に成功することができれば、関心率の高いユーザーであると言えるため、CVに繋がりやすいというメリットもあります。
メディア内で実際に表示されているおすすめ記事に並ぶことになるので、関連性が低かったりトーンが合っていなかったりするコンテンツの場合には、審査に通りにくいという点に留意しておきましょう。
プロモートリスティング型
プロモートリスティング型は、ぐるなびのような飲食店検索サイトや、AmazonのようなECサイトで表示される広告のことです。
例えば、Amazonで欲しい商品を検索したとき、自然検索で表示される商品以外に「スポンサー」「スポンサープロダクト」という文字の記載された商品が表示されます。それがプロモートリスティング型のネイティブ広告です。
Amazonであれば、商品の購入を考えて検索しているユーザーが多く、購買意欲高いため、CVに至る可能性が高いといえるでしょう。
ネイティブ要素を持つインアド型
インアド型は、ニューヨークの広告業界団体「IAB(インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー)」が定めた基準をクリアした広告タイプです。
インアド型は、コンテンツのデザインのトーンにそぐわないケースが多いですが、親和性が高いのが特徴です。具体的に言うと、コンテンツ内にインアド型の広告を設置した際、コンテンツから若干浮いた感じはするものの、関連性および親和性が高いため、ユーザーに興味関心を抱かせることができます。
通常のコンテンツとは違った枠に設置されるのも特徴の一つ。掲載のイメージとしては、Googleアドセンスのディスプレイネットワークがインアド型に近いです。
もっとも、まだ日本での導入例は少なく、あまりポピュラーではありません。
カスタム型
カスタム型は、上記で紹介してきた広告のタイプのどれにも当てはまらない独自の広告スタイルだといえます。
関連性の高い低いに関わらず、媒体とコンテンツを融合させて誕生する広告形式がカスタム型です。「タイアップ広告」という呼ばれ方もしており、そう聞くとなんとなくイメージが湧くのではないでしょうか。
例えば、LINEの公式スタンプがこのカスタム型の代表例だと言えます。コンテンツと媒体にそれほどの関連性は無いものの、広告としてはしっかり成立していますよね。
「関連性や親和性が低いと、広告としての信憑性に欠けるのではないか」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、そのような心配はなく、カスタム型は第三者が製作するため、広告における信頼は逆に他のタイプより強くなります。
LINEのようなビッグネームが所有する媒体であるほど、広告としての力を発揮するのもカスタム型の特徴であるといえるでしょう。
ネイティブ広告の効果
まず、ネイティブ広告はコンテンツ内にあっても違和感が無いため、ユーザーにストレスを与えることなく誘導することができます。逆に押し付け感の強い広告だとストレスを感じやすく、ユーザーも抵抗意識を持ちやすくなりますよね。
また誘導の観点では、ユーザーの滞在意識にアプローチできるという強みもあります。例えば、サーフィン初心者向けのコンテンツにサーフィンスクールの広告を掲載できたり、転職活動で悩んでいる人が見るコンテンツに転職サイトの広告を設置したりすることもできます。
さらに、ユーザーに面白い・役に立ったと思わせる記事であれば、拡散を見込むこともできます。これもネイティブ広告の大きなメリットです。
ネイティブ広告の問題点
ネイティブ広告にもいくつかの問題点があります。
まず、コンテンツの作成に時間がかかるという点です。良い成果を得るためには、ユーザーに良いコンテンツだと思ってもらう必要があります。良いコンテンツ作りには当然、工数が多く、時間と労力を要するものです。
そのため早い時間で成果を得たいという人は、アプローチの仕方をよく考える必要があるでしょう。
また、広告設置の方法によっては、ユーザーから反感を買うリスクも考えられます。「押しつけがましい広告」「メディアと親和性・関連性が低い広告」これらはユーザーにストレスを与え、メディア自体の不信感にも繋がってしまいます。
ステマとネイティブ広告の違い
中には、ステマとネイティブ広告を混同させてしまう方がいるので、明確な違いを認識しておきましょう。
ステマとは、「ステルスマーケティング」の略称であり、宣伝であることを意識させずにユーザーに購買意欲を刺激させる行為をいいます。広告であるかどうかが分かりにくいという点が類似しているため、そういった勘違いを生み出してしまっているのでしょう。
ステマは完全に広告であることを隠し、ユーザーに宣伝活動します。しかし、ネイティブ広告は一見隠しているようでも、広告であることをしっかりと明示しているのです。
例えば、インフィード型の広告にも「広告」「スポンサーリンク」などのように記載があります。基本的には、これがないものがステマと言われ、批判の対象となるのです。
ECサイトや検索サイトを注意して見てみれば必ずあります。ユーザーが間違ってしまわないための目印にもなっているため、ぜひ注目してみてください。
まとめ
ネイティブ広告は、上記で紹介したように様々なタイプがあります。
宣伝したいものとマッチする広告タイプは何なのか、どういったコンテンツに広告を設置すると良いのか、などと成果を得るまでの道のりが長いのも、ネイティブ広告の特徴の一つです。
しかし、拡散を利用したレバレッジ性や潜在顧客の獲得など、様々なメリットをもたらしてくれるのは、やはり何よりの強みと言えるでしょう。
まずは、ネットに溢れているネイティブ広告を意識しながら、どんなものがあるのか見て回るのも良いかもしれません。きっとイメージも深まるはずです。